ウエストディーンガーデンは、イギリス南東部にあります。ここは1662年に建てられたゴシック調のマナーハウス(屋敷)と庭と広大な自然風景とが美しさを引き立て合っています。
1964年にこの土地の所有者だったエドワード・ジェームス氏が広大な6000エーカーもの敷地と屋敷を寄贈したことに始まります。現在ゴシック調の屋敷は、アートやクラフトを学ぶカレッジとして利用されています。30エーカーの庭園は、現在も当時の庭の伝統を重んじながら、ガーデナーによって丁寧に維持管理されています。

 

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みどころ:
フリント(火打石)を利用して建てられた東屋などの構造物。100Mにも及ぶ長いパーゴラは、初夏になると柱にバラやクレマチス、ハニーサックル等、様々な品種のつる性植物が覆いつくし、その足元にはギボウシ、西洋オダマキ、アガパンサス、キャットミント、アリウム、シュラブローズ等が所狭しと咲き乱れ、ボリューム感満点で見ごたえがあります。

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100mにも及ぶパーゴラの花の回廊
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16世紀初期のビクトリア調グリーンハウス(ガラス温室)が立ち並ぶウォールキッチンガーデンがあります。ここは伝統的な壁を利用したキッチンガーデンを復元した形で今も手入れされています。
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フリントで建てられた田舎風の小屋(エンジンルーム)が美しい

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壁で囲われた中のウォールキッチンガーデンは、ツゲで仕切られた中に、ハーブ類や野菜、果樹が植えられ、収穫するだけでなく、入った人の目を楽しませる庭を工夫してつくっています。
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レッド&イエローのボーダー花壇は必見です。派手な色構成でも柔らかな印象のボーダー花壇。

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テラコッタのコンポスト入れも庭のアクセントのひとつ


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広大なランドスケープ(自然風景式庭園)がマナーハウスを取り囲む

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マナーハウス 現在はカレッジとして利用されている

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夏の花壇 ブラックコリウス・濃いピンクのペチュニア・ダリア・淡いピンクのキンギョソウ・コスモス(赤)・シルバーリーフのアルミテイジア
撮影:1998年春・1999年7月 留学中に訪問。 

このページの写真は、デジタル画像ではなく、写真をスキャナしたものの為、画像が鮮明ではないのはご容赦ください。

文&写真:大滝暢子